肺がんの父をもっていた管理人です。がん発覚から死にいたるまでを書きました(2008年2月1日死亡)。また脳梗塞の母のことも少し書いていましたが、2008年9月2日、母に大きな変化がありました。そして、2009年6月25日亡くなりました。簡単ですが、その間のことも書きました。
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とうとう緩和ケア病棟へ移った。

2年前、父と同室に入院していたGさんが、見送りに来てくれた。今日は10時半から皮膚科の外来だそうで、早目に来てくれたのだ。Gさんは、父より1才年上の80才だ。父より1年早く肺癌が発覚して、父と同じステージⅢAだった。やはり再発し、抗癌剤が効かなくなって一時は危なかった。でも、腺癌で喫煙歴がないことから、イレッサの投与が行われた。それが劇的に効いて、今は癌もずいぶん小さくなり、皮膚のただれなどの副作用がかなり出ていて辛そうだが、とてもお元気だ。年齢が近く、山の趣味で共通点もあることから仲良くなり、時々連絡しあって、お互いの健康状態を確かめていた。父は、Gさんがわかった。よかった。せっかく来てくださったのに、わからないでは申し訳ない。「いいね、元気で。」と父は小さな声で言った。Gさんは辛かっただろう。看護師さんも見送ってくれた。父は泣いていた。もう父がこの病院へ来ることはないだろう。

高速に乗り、交通渋滞もなくスムーズに40分ほどでE病院へ到着した。E病院も混雑していた。朝の診察の真っ最中だ。緩和ケア病棟へ行くと、その混雑がうそのように静かだった。病室は、普通の部屋のようだ。酸素など、普通の病室のベッドの上に並んでいる機器一式は覆いがしてある。荷物を入れるところは引き出しになっていてタンスのようだ。ソファーベッドが2つある。テレビは無料(部屋代に込み)だ。トイレがカーテンでしきられているだけという点は病室だ。

医師が父に初めて会った。前回の外来のときは、私たち姉妹だけだった。医師が父にいくつか質問をした。おもしろかった。

医師「ここへは何できましたか?」
父「市の車です。」
医師「市の車?公用車ですか?」
父「はい。」
医師「VIP待遇ですね。以前は市に関係するお仕事をなさっていたのですか?」
父「はい。」
(実際の仕事はまったく違う。)

医師「ここへ来る前は、どこの病院にいましたか?」
父(泣き出して)「あちこち、たらいまわしにされて。」
医師「たらいまわしですか?」
父「はい。特に熱田神宮がひどかった。ひどい扱いを受けました。」(涙をポロポロ出す。)
医師「そうですか。それはお辛かったですね。」
父「はい。」(さらに泣く。)
(昨日は病室のテレビを指差して、熱田神宮の鳥居だと言った。今日もE病院へ向かう途中タクシーの中で、熱田神宮に車を止めたままにしていないか?と聞いた。なぜか父の頭の中に熱田神宮があるようだ。今年は初詣に行っていないせいか?)

緩和ケア担当の医師は、父と同じような患者ばかりと接しているので、さすがに応対がうまい。医師は3人。1人は専属でベテラン。他の2人は若い。看護師は、ホームページには18名になっていたが、実際は知らない。しかし、わずか18床(18部屋)の割には大勢いる。それだけ手厚い看護が受けられるのはありがたい。

医師と看護師とミーティングをした。このまま特に急なことがなければ、3月4月まで生きられるだろうが、急なことがいつ起こるのかはわからないので、その場合には例えば1~2週間後に亡くなるということもありうると言われた。急なこととは、大量に血痰が出たり、呼吸が困難になったりすることだ。今父は、毎日止血剤を投与して出血を押さえている。癌がだんだん進行してくると、それでも抑えきれずに大量に出血することも十分ありうるそうだ。その場合には、もう打つ手がないそうだ。また、呼吸器の癌なので、急に呼吸ができなくなる可能性もあるそうだ。その場合も、酸素吸入をしてもなんともならない場合があるそうだ。また、亡くなる時が予測できるときは、できるだけ家族に集まってもらって見送るが、急なことで間に合わないときは、我々で見送らせていただくとも言われた。だんだん死が近づいているのを感じた。緩和ケア病棟へ入ったのだから、死がすぐそばにあるのはあたりまえだが、やはり親の死はいやだという思いがある。

看護師から言われたもの(ボディーシャンプーなど)を病院の近くの大手薬局チェーン店へ買いに行った。便利な店があってよかった。病院内の売店はあまり商品がない。

夕方まで待って、看護計画を受け取り、ようやく帰った。1日がかりだった。あの病院から出るときは、父は生きていない、そんなことも思ったら、なんだか重苦しい気分になった。でも、普通の病院にいるよりは、ゆったり、手厚いケアを受けることができる。緩和ケア病棟の空きを待ちながら亡くなっていく人たちも多い中、無事に入院できてラッキーだった。現在のところでは、癌患者としての最善の死の迎え方ができる。


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2014/06/25(水) 10:43 | | #[ 編集]
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